(5) スペイン 吹奏楽名曲とギター

当団は通常の定期演奏会のほかにも様々な活動を行って参りましたが、その一つとして1977年2月に開催したスペイン音楽(吹奏楽名曲とギター)の演奏会があります。指揮者のモレノ・トルロバ氏は、スペイン作曲家協会の会長で、バレエ音楽「三角帽子」や「恋の魔術師」等で有名なマヌエル・デ・ファリャと共にスペイン民俗楽派として協力し合い、スペイン音楽を世界的に高めた功労者の一人とされています。吹奏楽・サルスエラ(スペイン民族オペレッタ)の作曲・指揮活動のほか、「現代クラシック・ギター奏法の父」といわれるギター奏者アンドレス・セゴビアにギター曲のレパートリーを数多く作曲していることでも知られ、このときの日本公演では、スペインの吹奏楽・ギター・サルスエラを余すことなく紹介するため、当団と東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボレーションによる、二夜に亘る演奏会として企画されました。世界的な音楽家やプロのオーケストラとともに日西の文化交流にも貢献することのできた、大変意義深い演奏会でした。