(1) 創団から黎明期の演奏活動

1964年6月12日 第3回定期演奏会
神田共立講堂 指揮:斎藤 好司

当団の創立は1961年1月ですが、第1回定期演奏会は約1年半後の1962年7月5日に、神田共立講堂にて開催されました。
顔見せ公演への意気込みは、相当なものであったようです。当時はまだ、こうした大編成の吹奏楽団は大変珍しく、全ての曲目や編成の詳細に至るまで、そのときの様子は音楽専門誌でも詳しく取り上げられました。
編成は総勢68名、交響詩「フィンランディア」や狂詩曲「エスパナ」などクラシックの名曲を当初から取り入れており、「プログラムは、吹奏楽のコンサートに付きものの行進曲はアンコールの『ワシントンポスト』一曲のみというかなり進歩的なもの」「東京に生れたアマチュアのシンフォニック・バンドとして、その発展は大いに期待できよう」などと紹介されています。会場の神田共立講堂は、その後1964年6月の第3回定期演奏会でも使用していました。当時の写真からは、黎明期の当団の進取の気風が伝わってくるようです。